2023/08/19
今日はとても嬉しい事がありました。
私が19年前に高知の病院で主治医をさせて頂いていた患者さんとご家族が、クリニック開業を聞きつけてわざわざ高知から訪ねてくださいました。
当時新生児〜乳幼児だった患者さんは埼玉に住むイケメン大学生に、高知への帰省を機会にご家族で会いに行ってみようというお話しになったそうです。
もちろん本人は小さかったから記憶はほとんどないでしょうが、お母様が詳細に毎日日記をつけておられてそれを見せてくださり、昔話に花が咲きました。
かなり治療に難渋したので当時のご家族と31、32歳の若輩小児科医だった私自身がともに病と戦った記録がびっしり残されていて感動しました。
ありがたいことに、先生にはとてもお世話になった、いつかお礼に行きたいと家族で話していた、と仰ってくださるお母様でしたが、当時の闘病生活で辛かったお気持ちを聞きながら、私自身は主治医としてそのお気持ちにちゃんと寄り添えていたのかとあらためて考えさせられました。
また、患者さんは逞しい青年に育っていましたが、首や胸にまだ当時の処置の跡が残っていて、少し心が痛むと同時に、自分はこの20年で医師としてどのくらい成長できたのか、またこれからもより良い医療を提供できるように一生精進し続けるのだと気持ちを新たに出来ました。
患者さんは将来医療機器を開発する工学系に進むことも考えているとのことで、ぜひ末永いご健康とご活躍をお祈りしたいと思います。